都道府県コラム Vol.10「愛媛県」

こんにちは、こばやしです。

冬ですね、寒いですね、体縮めちゃいますよね、みかん食べてますか?みかんの皮を剝くときに、ふと思うことがあります。それは寒くて体を縮めながらみかんを食べようとした時「剥いた皮みたいに自分も、両手広げて背伸びした方がいいよなあ」これって私だけですかね?だから、みかんは冬に食べるのに向いているのか!と思っています。
今回は柑橘類収穫量全国NO.1「愛媛県」を紹介します。

 

まずお伝えしたいのは愛媛県という県名の由来。
地名の由来は気になるけれど、県名の由来はあんまり気にならないな、という方が多いですが、愛媛県は魅力的。47都道府県で唯一神様の名前を付けています。
それは「国生み神話」に登場する女神「愛比売(えひめ)」に由来しています。これに「媛」をあてて現在の「愛媛」という県名になったのです。千葉県が千枚もの葉がおおい茂るほど豊かな土地、青い森があったから青森、みたいなシンプル系もいいですが、神の名前をもつ県と思うとちょっと背筋も伸びますよね。

食べ物もめちゃくちゃおいしい!愛媛といえば柑橘類はもちろん魚介類もおいしい。でも個人的に衝撃を受けたのが松山市のソウルフードの鍋焼きうどん。特徴はアルミの器に甘めの出汁に、やわらかめの麺。四国といえば讃岐うどん、でも讃岐うどんと全然違う!
アルミの器は戦後物資の乏しい時代に、多少手荒に扱っても割れることなく長持ちするから、甘めの出汁は、甘い味がごちそうだった時代の名残、やわらかい麺は煮込みうどんに適しているから。
四国だからってコシのある麺だと決めつけちゃいけないよね。心温まる松山のソウルフードです。

もうひとつのおすすめはブリ、養殖のブリ類の漁獲量は全国2位。ブリ王国愛媛でおすすめは「みかんぶり」これ寒ブリと名産のみかんをかけた駄洒落じゃないですよ。みかんを混ぜ込んだ餌を食べたブリのことなんです。名産の「みかんジュース」を作る際、大量に発生するみかんの皮、これをただ捨ててしまっているのはもったいないし、環境にもよくない!何かに活用しよう!と研究を開始して、ブリの餌にしたらいいんじゃない?と思いつき試行錯誤しました。
するとみかんに含まれるポリフェノールが、魚の血合いの褐変化を抑える効果があることが判明。
しかも魚の身自体もほんのり柑橘系の風味がして、くさみも抑えられる!と大成功。みごと製品化への道を歩む、泳ぐこととなったのです。みかんぶり食べてみるとわかりますが、うまみしっかり、あっさりさっぱりという旨不思議な味です。環境に配慮して、名産同士を掛け合わせたら、奇跡の銘名産ができてしまった、みかんぶり。徳島には、すだちを餌にした「すだちぶり」もいます。今が旬のブリ、みかんもすだちも、もし見かけたら手に取ってみてください。

そして、道後温泉。これは忘れちゃいけませんでした。もちろん愛媛といえばもっともっとあるのですが、僕が訪れて感動したのが道後温泉です。万葉集にも載るような日本三古湯のひとつでもあり『千と千尋の神隠し』の宿のモデルとしても有名です。立派な外観はもちろん、お湯ももちろんなんですが、個人的に感動したのが休憩所。訪れたのは真夏。温泉から上がって、貸し浴衣に着替えて2階の休憩所に上がりました。暑い暑い夏、湯に浸かって汗だらだらで大変なことになるのかな、と思っていたら、ひんやり涼しい休憩所。クーラーなんてものはなく、見ると桶にはいった大きな氷。その氷にあてられる扇風機。あぁ最高。見た目にも体感的にも涼しい、なんて素敵なんだ日本の夏。その記憶はいまも忘れません。いまは違う方法になっているかもしれませんが、暑い夏に入る温泉もいいものです。

愛媛の魅力を紹介しましたが、いかがだったでしょうか。同じ四国でも高知とはまた違った魅力があったのではないでしょうか。神の名を持つ県「愛媛県」ぜひ遊びに行ってみてください!

 

(参考:愛媛県庁公式ホームページ https://www.pref.ehime.jp , 農林水産省ホームページ https://www.pref.ehime.jp

小林知之

筆者:小林知之
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