地図地理芸人小林さんの都道府県紹介シリーズ①沖縄県
寒いときには早く夏にならないかな、と思いをはせ、暑いときには早く冬にならないかな、と吐き出すようにつぶやく、見事に勝手な人間こばやしです。でもこれって多かれ少なかれ、ほとんどの人が思うんじゃないでしょうか。
雨が続けばはやく晴れてほしいと、てるてる坊主を飾り、日照りが続けば雨ごいをするのが人間です。
日々ないものねだりの連続です。
いまは寒い日が続いたかと思ったら、ちょっと暖かく、暖かいなと思ったら、急に冷え込んだり。
三寒四温なんてどんぴしゃな言葉誰が作ったんでしょうか?
調べてみたら中国のことわざでした。さすがです中国。
沖縄フェア
さて今回紹介するのは「沖縄」
沖縄は東京における、ないものねだりの親玉的存在だと思っています。キングオブないものねだり。昨日も駅地下のちょっとしたフリースペースで「沖縄フェア」がやっていました。
こんな寒い日は日本で最も海外チックな雰囲気を体感できる「沖縄」に思いをはせたいのです。
暖かい気候、青い海、聞きなれない方言、ゆったりとした時間、見慣れない食べ物、そこにしか生息しない生き物、東京にはないものばかり、まさにないものねだりの楽園です。
駅だけでなく百貨店でも行われる「沖縄フェア」そして食べたくなる、海ブドウ、沖縄そば、ラフテー、さんぴん茶ハイにオリオンビール、目を閉じれば聞こえてくる三線の音
東京でできる限りの沖縄をないものねだりして、それでもこらえきれなくなり飛行機に飛び乗るのでしょう。
そういえば東京以外でも沖縄フェアはやるのでしょうか?都市圏はやると思うけど、極端に寒い北海道とか、「いやいや現実離れしすぎて、ないものねだりっていうか、いまいち想像できないよ!」的なことで、やってなかったり。
高知県とか、「南国といえば高知でしょ!高知にないものもあるけど、沖縄にないものもこっちにはある!」的なことで、やってなかったり。
全国の沖縄フェアの様子教えていただきたいです。
東京で沖縄を感じられる場所
さてないものねだりの話しをしてきましたが、ないからと言って指をくわえて思いをはせているだけじゃない!ってところを紹介したいと思います。
場所は新宿からわずか2駅、京王線「代田橋」3分ほど歩けばそこは沖縄、杉並区だなんて思いもしません。まさにリトル沖縄
名前も沖縄タウン
僕は何度も行ったことがあるんですけど、本当に楽しい、商店街のアーチをくぐると沖縄的酒屋さんがお出迎え、泡盛にオリオンビール、沖縄おつまみなんかも充実してる。三線のお店もあるし、沖縄料理屋さんでは定期的に三線の演奏が聞ける。沖縄の路地感も味わえるし、なんだか時間もゆっくりに感じる。脳内トリップ沖縄。
ここ杉並の沖縄タウンは今から18年前の2005年、活性化もふくめて沖縄化していきました。もともと杉並区には沖縄出身の学者さんも多く、沖縄化に舵を切ったそうです。
ないものねだりが多く発生してしまう東京において、ありがたい存在だと思っています。実際に僕も沖縄を感じたいときには、ここに行って沖縄体験をしています。
沖縄のおいしい食べ物を食べて、沖縄の音に浸って、沖縄に酔いしれて最高の気分。
なんだけどなんだけど…ほろ酔い気分で乗り込んだ京王線の車内で「あぁ沖縄行きたいなぁ」と深く深く思ってしまうのです。
気づけばあっという間に現実世界新宿、沖縄気分はどこかに吹き飛ばされて、人の波に押されながら、明日から始まる沖縄フェアの看板に目をやり、武蔵野へと帰ります。
この原稿を書きながらも、沖縄行きたいなぁと思いはせています。
現在東京の気温は5℃、那覇は22℃
あぁ沖縄行きたいなぁ。
筆者:小林知之
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