年明けの行事

あけましておめでとうございます。こばやしです。

小林知之

突然ですけどこの「あけましておめでとうございます」これいつまで使っていいか迷ったりしませんか?こっちとしてはまだあけましてだけど、相手は、もうあけましてじゃないだろ! って思ってたらどうしようって思いません?

 もちろん正月三が日は全然大丈夫ですよね。なんなら普段会話の無いコンビニの店員さんにも「あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします」って言っちゃいたくなるくらいです。
三が日を過ぎても、仕事始めには職場で、あけましておめでとうございます。取引先に挨拶に行っては、あけましておめでとうございます。
もはやご挨拶という名の、あけましておめでとうございます! を言いに行っている、それくらい「あけましておめでとうございます」言いたくなる魅力があると思います。

旬なワードはいつまで使用していいのか

思うにそれは、旬なワードだからなんじゃないかと。
われわれは旬なワードに弱いです、クリスマスには「メリークリスマス!」と声高々に言いたいですが、何度も言うのはちょっと恥ずかしい、これは日本人特有なのか、グラス片手に、メリークリスマス!を何度も言えない性質があります。
ところが、あけましておめでとうございます、はどうでしょう?はつらつと言うも良し、ちょっと照れながも言う良し、あらたまってかしこまって言うも良し、奥深さがあります。
だからこの旬のワードをいつまで使っていいのか悩むのです。
旬を逃すと「あの人、旬すぎてるのにまだ言ってるよ」と思われてしまうのです~残念!もう3月なのに、まだあけましておめでとうございますって言ってるやつがいたんですよ~なに~やっちまったな!とは思われたくないので、できるだけルネサ~ンスなととのいました!の状態で言わないとダメよ~ダメダメ、安心してください、いってないですよ、と言えないのです。
すいません、後半たたみかけすぎてギャグが大渋滞起こしていましたが、これもお正月だと思ってお楽しみください。

「あけましておめでとうございます」と鏡開きの関係

さて、あけましておめでとうございます、いつまで言っていいのかというと、諸説ありますが、松の内までか小正月までというのが基本のようです。

松の内というのは17日までお正月家の門に門松を飾る期間のことで、これは江戸時代からある習わしで、7日過ぎたら、門松も片付けるので、新年のあいさつもこの日まで、とされていました。
そして小正月は115日、これは主に関西の方で15日に豊作祈願をしたり、どんど焼きを行うことから、新年のあいさつもこの日まで、とされていました。
ということで、あけましておめでとうございます、は7日か15日まで! なので新年のあいさつは15日までに駆け込み、あけましておめでとうございます、を伝えましょう。

ちなみに飾っていた鏡餅を割って食べる、鏡開きですが、これは111日に行うことになっています。
実はこの鏡開きと、あけましておめでとうございますが言える日にちは深い関係があるのです…

鏡開きは無病息災を願う行事

もともと江戸時代1650年まで鏡開きは120日でした、しかし1651420(旧暦)に江戸幕府三大将軍徳川家光が亡くなったことに伴い20日が忌日となり鏡開きが111日に変更になったのです。そして先ほど言った17日の松の内、これは元々115日でした。あれ?でも鏡開きが11日になったよね?
鏡開きは、お正月が終わってから行うモノ。なぜならお正月の間に年神様が宿っていた鏡餅をおろして食べて、1年の無病息災を願う行事だからです。
なので、このままではお正月が終わる前にお餅を割ってしまうことになる、そこで15日だった松の内を7日に変更したと言われています。
まさかあけましておめでとうございます、と鏡開きに徳川家光がからんでくるとは思いませんでしたが、調べてみるといろいろなことがわかるものです。

というわけで、あけましておめでとうございますは7日か15日まで!
そして本年もよろしくお願いいたします!


筆者:小林知之
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