都道府県コラム Vol.12「徳島県」

やっとさぁ、やっとやっとこばやしです。

書いているのは梅雨、じめじめしていても気温は上昇、そろそろお祭りの季節が近づいてきます。
盆踊りもいいですけど、気分がのるのは阿波踊り。
本場はまだ行けてないのですが、高円寺や他の場所へは毎年いっております。
というわけで、今回は「徳島県」を紹介します。

徳島県は昔「阿波」と呼ばれていました。それが徳島になったのは、いまから450年ほど前の戦国時代、蜂須賀氏が「徳島」と定めたといわれています。

これは徳島を代表する川「吉野川」が作った三角州が島のように見えたから「島」をつけ、そこに縁起のいい漢字「徳」を組み合わせて「徳島」となったといわれています。

そりゃ同じ「とく」でも冒涜の「涜」や匿名の「匿」よりは縁起のいい「徳」の方がいいですもんね。昔の人も今と変わらず、名前に縁起を担ぐんですね。

そして徳島と名付けた蜂須賀氏は阿波踊りにも関係しているのです。

1587年に蜂須賀氏が徳島城を築城した際に、城下の人々がお城の完成を祝う行事として、踊ったのが始まりとされています。

このとき蜂須賀氏が無礼講で、庶民だれでも踊ってよいと許可したことから親しまれ愛されるようになったのです。

懐深いんだ蜂須賀氏、調べてみたらキリスト教信者で茶人で、地動説などの天文学にも興味があったんですって。話してみたかったな蜂須賀氏

ちなみに阿波踊りの歌詞で「踊る阿呆に見る阿呆、おなじ阿呆なら踊らにゃそんそん」というのがありますが、これは「踊る人も見ている人も、どうせ阿呆なのだから踊ったほうが得だ」という意味で、実は由来は京都の豊年踊りからとされているのです。

全国で広まってさまざまな進化を遂げていく阿波踊り楽しみです。

そうそう「阿波踊り」と言えば、少し前からご飯屋さんやスーパーマーケットなどで「阿波尾鶏」というブランド鶏を見かけませんか?

実は徳島は明治時代から養鶏飼育が盛んで、県内の鶏を船で大阪へと運んでいました。しかし輸入ブロイラー鶏の参入によって産業は衰退していきました。
そこで徳島オリジナルの地鶏作りに着手します。

徳島県に昔から継承されてきた軍鶏とアメリカ産の鶏「ホワイトプリマスロック」を掛け合わせて徳島オリジナルの地鶏が誕生しました。

しかしいくらいい鶏が誕生しても全国で人気になるにはインパクトのあるブランド名にしないと……と考えたところ「尾羽が美しく、軍鶏の血を引いていることから元気で躍動感がある」という理由から大人気お祭りの阿波踊りを文字って「阿波尾鶏」が誕生したのです。

その名は瞬く間に広がり、味だけでなくネーミングのインパクトも合わさって、みごと地鶏出荷羽数日本一となりました。

ダジャレとはいえ、こんなところにまで影響があるなんてすごいよ蜂須賀氏!なので阿波尾鶏を見かけた際には、地鶏+踊り+蜂須賀氏まで思い出してみてください。

徳島といえばこの他にもすだちや生シイタケも有名です。すだちはこれからが旬!シイタケは秋!これからが楽しみ!

これからの季節どんどん魅力的な物を発信していく徳島。
注目して過ごすと日々が楽しくなるかもしれませんよ!

 

(参考:徳島県公式ホームページ https://www.pref.tokushima.lg.jp/ , 徳島県立博物館ホームページ https://museum.bunmori.tokushima.jp/, 徳島県養鶏協会ホームページ https://www.tokutori.org/

小林知之

筆者:小林知之
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