新しい旅立ちと地図

3月は別れと出会いの季節

3月といえば別れと出会いでおなじみの月です。僕の周りでも別れと出会いが繰り広げられています。みなさんの周りではどうでしょうか?
新入生、新社会人だと、新しい環境で生活する人も多くいると思います。ひとり暮らしや寮などに引っ越すことはもちろん、学校や仕事場だけ新しくなる人もいます。どちらにおいても新しい場所に移った際にまず最初にやることはなんでしょう?そうですね、もうおわかりですね。みなさん、せーのっ!で一斉に言ってみましょうか?それではせーのっ!「地図を片手に新しい環境の周りを散策してみて、自分なりのオリジナルマップを頭の中に入れ込む」ですね。そうですね、ここを読んでいる方ならほぼ半数以上の方が合っていたと思います。違っている人も「散策」の部分が「フィールドワーク」になってしまったり、「オリジナルマップ」の部分が「ハザードマップ」になってしまったり、そのくらいの差だと思います。そしてそれも間違いではないので安心してください。

「旅立ち」ほどスケールが大きいものは未経験です

すいません、こんなことを言っていますが、わたくし小林は生まれてからいままで、同じ町に住み、高校大学とほぼ同じ場所にあったため、新しい場所でのオリジナルマップを作ったことがほぼありません。偉そうに旅立ちや新しい環境の話をしてすいません。はい、東京生まれ東京育ちなので、故郷の懐かしさとか、上京の際、胸を締め付けられる思いも経験してません。この場を借りてお詫びいたします。
経験といえば、旅行先や仕事先での散策程度で「旅立ち」ほどスケールが大きいものは未経験です。未経験でもここでは言わせてください。
勝手にお許しを得たと判断して、先に進みます。

新しい場所での新たな発見

新しい場所での散策で特に注目する点は何でしょうか?災害の際の避難経路や避難場所、川の位置などももちろん重要なのですが、やはり気になるのは、おいしいお店はどこにあるのか?心休まる喫茶店は?たまには銭湯は?眺めのいい、居心地のいい公園はあるのか?そんな情報が気になります。そんなことを気にしながら歩いていれば、おのずと町の人情味なんかもわかったりします。旅立ったばかりでさみしい気持ちもあるけれど、なんだよ新しい街だって結構いいもんじゃないか。なんて気分になります。危険な情報はもちろんですが、楽しい情報も入れていきましょう。しかし旅立ったからには前の住家の思い出があります。どんなに整理してきたって本の間に前の家の地図が挟まっていたりするものです。それを見つけると…フラッシュバックのように旅立った景色が目の前に浮かんできます。地図がなくたっていまじゃスマホですぐ、前の土地に帰ることができてしまいます。

旅立った先で新しい道を見つける楽しみ

新しい土地にきてさみしい気持ちもありますが、ここで探してみてはどうでしょうか?新しい場所と前の場所の共通点を。
簡単なところから見てみましょう「家の周りに神社はあるかな?」「駅までの道のりは?電車の乗り入れ方は?」比べてみると少しづつ共通点があるかもしれません。共通点がなかったとしても、前の場所にはなかった新しい魅力に気づくかもしれません。
新しい場所で大切なことは「気づき」です。それは、前の場所の魅力にあらためて気づいたり、新し学校や町の魅力に気づいたり、新しい自分に気づいたり。
旅立った先で新しい道を見つけるのは、それはそれは楽しくかけがえのない経験だと思います。
そして地図の面白さは「発見」や「気づき」にあると思っています。新しいモノや古いモノ、違う場所や、違う地図、重ねてみたり、比較してみたり、逆から見たり、深読みしてみたり。自分から発見や気づきを探しに行くと、自分なりの面白さにたどり着くかもしれません。地図で町を楽しむように新しい生活も楽しんでください!

小林知之

 筆者:小林知之
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