想像してごらん 国境のない世界を
「想像してごらん 国境のない世界を 難しいことじゃないさ」
これは誰しもが、1度は耳にしたことがある名曲、ジョン・レノンの「イマジン」の1節。1971年、いまから48年前にリリースされた「イマジン」は平和を願う曲として、2019年の現在も、歌われ愛され続けている名曲だ。僕自身、生まれる9年も前の曲なので、もちろんリアルタイムでこの曲を聴いていたわけではない。けれど「イマジン」は何年たっても、聴いた時、その時が“リアルタイム”になる稀有な名曲だと、僕は思う。
平和を願う気持ちは何年たっても変わらないはずなのに、残念ながら日本でも世界でも争いごとは絶えず続き、始まっている。
日本は国境を感じにくい
ジョン・レノンは歌の中で何度もイマジン…「想像してごらん…」と投げかけてくる。しかし日本の人が国境を想像するのは、少し難しいことかもしれない。なぜなら日本は海に囲まれている島国なので、国境が海の上に存在しているからだ。ひょっとしたらイギリスと日本、ジョンとヨーコ、同じ島国に生まれた関係があったからこの名曲は生まれたのかもしれない。世界では国境を壁やフェンスで可視化している国もある、日本は、元々見えない国境が、さらに遠くの海の上にあるため、国境を感じながら生活するのは難しいのかもしれない。
それなら、これならどうだろうか?
境のない世界を想像してみよう
想像してごらん…県境のない世界を…
想像してごらん…市境のない世界を…
想像してごらん…町境のない世界を…
想像してごらん…もうやめておこう、このままいくとなんだか、郵便物の届け方はどうなるの?住所は?土地の台帳とかはどうなるのでしょうか?とか細かい疑問がわいてきそうだ。日本は県同士で争いごとがないから(一部の地域では、無いこともないけど…)県境がない世界を想像することは、そこまで難しいことじゃないかもしれない。
ジョン・レノンは「想像してごらん」の後に「難しいことじゃないさ」と言っている、これは「難しい」と考えている人がいるから「難しいことじゃないさ」と投げかけているのではないかと思う。見えないはずの国境を「ない」ように想像するのが難しいなんて不思議だけれど、実際に国境をないものとするのは難しい。県・州・市・村、無いはずの境をないものとするのは難しい。
白地図の「イマジン」
そんな時には広げてみよう、僕らには「白地図」がある。国境があるものから、無いものまで様々だけど、境のない世界を目のあたりにすることができる。
そして白地図の「イマジン」はここから
想像してごらん…知っている国に色を塗ってみることを…難しいことじゃないさ、
想像してごらん…家にある食べ物のパックに書かれている原産国の国にシールを貼ってみることを…ちょっと難しいかもね。
想像してごらん…白地図を持って外に出て、日本に来ている外国人観光客の方に「どの国からきましたか?」と尋ねて、赤いシールを貼ってもらい、貼った場所が合っているか、答え合わせをして、間違っていたら黄色いシールを張り直してもらって、どのくらいの国の方が日本に来ているのか、そしてその人たちは白地図で自分の国を見分けることができるのか?を検証してみることを…これはだいぶ難しいね。
白地図で自分だけのオリジナルの地図を作ろう
想像すればたくさんの可能性が見えてくるのが白地図、世界だと難しく感じることは、国内、都道府県、市町村、自分の家の周りなど、身近な場所で想像してみると、分かりやすいかもしれない。
「想像してごらん 国境のない世界を 難しいことじゃないさ」と歌うジョン・レノンに子どもが白地図を見せたら、彼はどんな表情をするのだろうか、きっと少しだけ微笑んで、何事もなかったように、歌い続けただろう。
自由研究は文字通り「自由な研究」フリーダム!題材を決めたら、自由に研究すればいい。もし題材が決まらなかったら白地図を使ってみてはどうだろう?そこからはイマジン!自分で考えて作れば、成功も失敗もない、きっと素敵な物ができる。ジョンはイマジンでこんなことも言っている「天国も地獄もない」ってね!
自由研究がんばれ!
筆者:小林知之
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